ポン助の三者面談が終了した。
事前に提出していた
志望校の確認と
様々な場合を想定した選択肢等を
ポン助自ら報告した。
私は
昨年後半からの
各種模試のデータ表をコピーして
持参した物を提出。
先生は興味深そうに見ていた。
全ての受験予定校については
今まで調べた事や
見学に行った時の事を
ポン助と一緒に先生に報告。
全てスムーズに進み
予定時間よりも早くに終了した。
帰宅時の車内では
クラス内で
特定の子がポン助の志望校を
執拗に探って来ては
進路調査の用紙を盗み見て
「〇〇校!?そこ偏差値高い学校だね。」
等と
やたら大きな声で
皆に聞こえる様に言われて
とても嫌だったと話していた。
教室内も一瞬ヒヤリとして
聞いていた子達が
「え…それ言っちゃうの?」
「ヤバくない?」
等と言い出したり
ピリついた雰囲気になったらしい。
「ま、アイツにはこの時期が来たら
また色々言われたりやられるだろうなって
最初から覚悟はしてたからさ。やっぱり
来たかって思ってる。」
「あんまり度を越す様だったら早目に
先生に相談するんだよ。」
「うん。とりあえず俺はもう、人の事に
構ってる暇無いんだよね(笑)アイツの
進路なんて俺は気にもならないし、正直
どうでもいい。でも余計な嫌がらせされて
ストレス与えられるのだけは勘弁かな。」
「応援する気なんて最初から無いのに
人の情報入手して、“また落ちたらウケる”
とか陰で言ってる様な外野は
構わず好きに言わせておきな〜。」
そんな話をして帰宅。
その後は直ぐに机に向かい
翌日以降の授業中に予定している
実技科目の知識分野の
テスト勉強をしていた。
仲の良い子達とは
進路について
色々と話す機会も多く
基本的には楽しく過ごしているらしい。
妬みや僻みなど
負の感情に囚われなければ
信頼できる仲間達と
あれこれ語り合う事は
とても楽しいはずだ。
これからの追い込みに
心乱される様な
不安要素はいらない。
「うおっ!空ばっか見てたら家の前
デカい鹿歩いてた!めっちゃビビる!
やっと金星と木星が見えたー♪」
「寒いから早く部屋に入りなよ〜。」
今日もベランダのフードに出て
雲の切れ間から
天体観測中のポン助。
快晴では無い日でも
1日1回必ず夜空を眺める。
趣味
興味
好き
マニア
全てに当てはまるのが
ポン助の天体観測。
宇宙や星について語り出すと止まらない。
それはきっと
興味の無い人にとっては
拷問の様な時間だろう(笑)
「同じ位それが好きな人なら
楽しく語り合えると思うけど
興味の無い人に話す時には
ウザくて嫌われる可能性大だから
気を付けるんだよ~。」
と言ってある。
こんな田舎の天体オタクは
やはり少数派なので
学校でも浮きまくりだろう。
都会に出たならきっと
男女問わず天体マニアは沢山居る。
天文部などの部活動だって
存在するのだ。
公表する時と場所と人など
判断を誤らなければ
周りの目を気にし過ぎて
自分の趣味を恥じたり
隠したりする必要は無い。
堂々としていれば良い。
そしていつか
同じ視点で
一緒に夜空を眺めてくれる人に
出会えたら良いな…と。
そんな日を夢見て
今日もポン助は
机に向かう。
公立1校
私立2校
3校全て
自宅から軽く100km以上離れている。
「一人っ子だから可愛いでしょ?」
「ずっと手元に置いておきたいでしょ?」
「歳取ってからやっと産んだ子なら
離したくないでしょ?」
世間の偏見は
相変わらず甚だしい。
どんな“お坊ちゃん”だよと
苦笑してしまう。
我が家は逆に
一人っ子だからこそ
早くに親元を離れて
多くの人や広い世界を見て
そこで挑戦して欲しいと
ずっと思っている。
我儘
甘えん坊
自己中
世間知らず
自立出来ない
マザコン
独占欲最強etc…
友人や知人など
私の周りに存在していた
歴代の一人っ子の人物像を分析すると
マイナスのイメージの多い人と
プラスのイメージの多い人に分かれた。
それを踏まえて私は
周りからのマイナスな印象を
全て覆してプラスに変えてしまう様な
『一人っ子らしからぬ一人っ子』に
ポン助を育てたいと思い
自分の信念のまま
思う様に実行して来た。
何度失敗しても折れずに
『自分を信じて挑戦出来る子』
とりあえず
その土台は完成した。
ポン助本人も
家を出る覚悟など
3年前からとっくに決めている。
上記3校のうち
受かった高校に進学する。
とりあえず書類の形式上
第一志望〜第三志望に分類したが
そこに拘る気は無いし
三者面談でも話したが
最悪の想定も勿論ある。
しかし
別に何も怖くは無い。
どの高校に行こうとも
最終ステージとなる
その先の『進路』が
もう決まっているから。
後はもう
これまでと同じ様に
『置かれた場所で咲く』
ただそれだけ。
願わくば
最高に楽しく。