週末は2週連続で札幌入り。
後部座席のポン助は
窓に顔を貼り付けながら
見上げて驚いていた。
「すっげー!あのマンション何階建てだ?」
「30階くらいありそうだね〜。」
「めっちゃ高いな!」
「値段も高いだろうな〜。」
我が町内の高層建造物は
確か4階建ての町営住宅と町役場。
自宅周りでは
電柱より高い人工建造物は無い。
そんな田舎の果てから
怪しい子供の顔面を
後ろの窓に貼り付けて
地方ナンバーのオンボロ車が
高層マンション地帯を駆け抜ける。
昨年は同じ状況で
隣の車線を走行していた
若い男女の車が
信号待ちで並んだ時に
ポン助を見て爆笑していた。
今日も周りの車からは
どんな風に見えているのか
とても気になるが
好きな様にさせていた。
細かい事はあまり考えない様にして
運転に集中(笑)
道路の亀裂から
ペンペン草が生えている様な
舗道も路肩も無い
狭い町道沿いに暮らす私達。
対向車に農家さんのトラクターが来れば
すれ違えないので幅の広い畦道の入口辺りに
車を寄せて退避。
自宅から10km先の職場まで
信号機は押しボタン式の一基のみ。
横断者はほぼ居ないので
ノンストップで出勤出来る。
そんな田舎の母ちゃんが
近代的な4車線道路を
ビクビクしながら運転する。
札幌には
新卒の頃数年間住んでいたので
ナビも地図も不要なのが
唯一の救いだ。
しかし当時は免許も車も必要無く
移動は全て地下鉄とバスで間に合っていた。
田舎に戻り
必要に迫られて免許取得。
しかし…いつ来ても
中心部の交通量は物凄い。
「到着〜!」
時間的にかなり余裕を持って着いた。
先週と同じ駐車場に入り
準備しながら少し待機。
時間を合わせて
ポン助を会場入口まで送った。
今日は5科目の塾模試。
こちらの進学塾では
毎月行われている
塾の全国テストだ。
外部生のポン助は
小学校時代から
様々な進学塾の模試を受けて来た。
誰も知らない教室で
完全アウェイの環境だが
それすらも楽しんでいる。
人見知りしない性格で
コミュ力MAX男子なので
講師の方や塾生に話し掛けられても
全然平気。
放っておいたら
外国人の方にまでも
自分から話し掛けて行くタイプだ。
しかし
今はコロナの影響で
会場はほぼ全て
私語厳禁となっているので
少し寂しいポン助。
話せない代わりに同世代の都会の塾生達を
いつも観察して来る。
「カワイイ女子が居た〜めっちゃオシャレ♡」
「男子もみんなジーンズとかで
カッコ良い服着てたよ。僕も次からは
ちょっとオシャレして行く!」
「塾生達のリュック率めちゃ高い!
僕とお揃いとか、色違い何人も居た!」
「同じ問題集持ってる子が居たよ〜」
などなど
話せずとも
猛烈に観察しているポン助(笑)
中学でも予定が合う模試は
可能な限り会場受験したいとの事。
5科目の外部受験は
4月の道コン以来なので
ウキウキしながら会場入りして行った。
私はのんびり周辺を散策。
札幌駅の近くまで歩いたが
やはり人通りが多くなり
早目に退散。
大型書店で本や問題集を購入して
再び駐車場に戻り
暑くなったら車内でエアコンを浴び
読書しながら待機していた。
以前話題になり
気になっていた本を入手。
「塾なし」高校受験のススメ [ 塚松美穂 ]同じ塾なしの我が家には
環境は違えど
考え方などは特に
共感する部分が多く
実践した内容も似ているものが多かった。
本文中で紹介されていた問題集も
ポン助の本棚にある物が多かったので
安心して読み終える事が出来た。
我が家の場合は
結果的に中学受験残念組にはなったが
そのまま進んだ
田舎の公立中学では
学習面では全く不自由は無い。
しかし
ライバルが全国区になる
大学受験を見据えて
学校+αの難易度を攻略して行く。
その為に
全国レベルの塾模試に挑戦する。
そして先に来る高校受験を見据えて
道コンや全道レベルの模試にも
どんどん挑戦して行く。
毎月通塾する数万円の月謝に比べたら
模試代は種類にもよるが数千円程度。
Z会の通信講座と合わせても
かなり安上がりだ。
何せポン助本人が
学校では受けられないレベルの
全国テストや模試を
楽しんで挑戦しているので
私は日程の調整と申込み&支払い
あとは当日現地まで送迎するのみ。
どうやったらそんな風に
勉強好きな子に育つのかと
たまに聞かれる事があるが
私も素人なので
「これをやらせたから」
「あれをやらせたから」
等とは断言出来ない。
たまに振り返り
思い出してはここに記録している程度だ。
本人がやりたい楽しいと言う物を
順番に挑戦して来ただけだ。
実際中学受験には不合格だったし
馬鹿にもされたし笑われもした。
田舎あるあるの格差だが
天才でもなく名家の跡を継ぐ子でも無く
親が経営者やお役所勤務などでも無い。
そんな普通の家の子が
恵まれた環境のお子さん達より
少しでも優位に立ち目立ってしまったら
「一般人のくせに」
「民間人のくせに」
「親がやらせてるんでしょ」
それらの後に必ず付くのは
「よくやるよね」
などと
格好の悪口の餌食にされる。
勿論リスペクトして下さる方の方が
圧倒的に多かったが
実際に陰口も何度も耳に入って来た。
親子共々まさかの人物に言われたりしていた。
ただ勉強が好きで
それを振り翳す事無く
部活も楽しく頑張って居る。
普通に将来の夢があって
卒業文集でも宣言していた。
その為に毎日の勉強を欠かさない
どこにでも居る普通の男の子。
これでクールなイケメン秀才なら
女子は放っておかないのだろう。
しかし現実は
下着を裏返しに着たり
背中に胸のワンポイントがあったり
Tシャツの袖から頭を出そうとして
藤壺の様な状態で私に助けを求めたり
ちょっと残念な学年1位なのだ(笑)
「終わった〜!楽しかったよ〜」
元気に会場から出て来たポン助。
帰りはマックを車内で頬張り
明るいうちに札幌を後にした。
走りながら手応えを確認すると
先週よりは
かなり良さそうだった。
あくまでも現在の立ち位置の確認なので
気負わず挑んで来た様子。
帰りの車内では
久々にゲームを満喫。
何やら後ろで
1人ブツブツ言いながら
たまに叫びながらやっていた。
そんなポン助も今月で13歳。
私の身長を軽く超えて
朝には主人と背比べしていた。
まだまだ追い付けないが
確実に迫って居る。
体の成長は著しいが
精神年齢もどうか
伴ってくれます様にと
切に願う母だった。
2週続けての模試
大変良く頑張ったね。
お疲れ様
おやすみ。