塾なし高校受験〜うちの田舎メソッド〜

2025年高校受験予定の中3息子、ポン助。進学塾も高校も無い町で、夢に向かって邁進中。中受残念組だろうが検定に落ちようが「僕は挑戦を止めない。」それでいい。常に仲間と明るく楽しく、全力で駆け抜ける田舎の中学生男子の日常。

中3・第1回道コン総合資料到着

「あはは。笑うしかねぇ。最悪だ(笑)」

「ま、予想通りって感じじゃない?

過去最低点おめでとう(笑)」

 

春の道コンで撃沈したポン助は

校内順位1位陥落となり

中学受験後から事ある毎に継続して

馬鹿にされ続けている

例のマウント君に抜かれていた。

明日から教室内や校内では

まるで天下を取ったかの如く

振る舞うのが目に見えている。

 

すでに順位表が送られて来た翌日にも

道コンを受験した他の友達に

「〇〇道コンどうだった〜?」

結果がわかった上で

満面の笑みでマウントを取りながら

早速順位のアピール開始。

しつこく話しかけており

周りは目配せをして

苦笑していたらしい。

 

まあ

ポン助が大失敗したのは事実なので

次回の教訓にして行けば良い。

 

また馬鹿にされても笑われても

見下されても反論せず

黙っていれば良いよと話した。

 

だって彼は

幼少期から常に

自分の欲しいポジションを

ポン助に取られない様に

いつも先手を打って

しつこく牽制し続けて来た。

 

“僕がやりたいからやらないでね”

“ポン助はやらないよね”

“ポン助は違うのやりたいよね”

“僕が入賞したいからポン助は出さないでね”

“僕が書きたいからポン助は書かないでね”

“ポン助夏休み〇〇応募する?”

“ポン助冬休み〇〇大会参加する?”

親にまで確認された事もあり

どれだけ言われて来たかわからない。

 

何をするにもポン助が邪魔で

ポン助の挫折や失敗を望み

それが現実となった時には

嬉しさを隠し切れず笑いながら

更に奈落の底に叩き落として

自分の立ち位置を上げて

周りに自分の優秀さをアピールし

際限無く広めて行く。

 

そしてそれを実行して

どれだけの仲間が離れて行ったか

どれだけの信頼を失ったのか

理解していなければ

また同じ事を無限に繰り返すだろう。

すでにもう

始まったらしいので

諦めるしか無い。

 

 

夜はONLINE塾の講師との

定期面談だった。

 

いつもよりあまりにも低い点数に

“何があった?”と心配されてしまったが

諸事情を話し

本来の自己採点を聞かれて

納得して頂いた。

逆に

その大失敗と大量失点でも

偏差値60を超えた事を

沢山褒めて下さった。

 

終わった事は忘れて

どんどん進んで良いよと

励まして下さり

ポン助が自分で立てている学習計画や

現在の進捗状況を確認し絶賛していた。

このまま更に上げて行こうと

沢山のアドバイスを貰っていた。

 

 

「あ〜あ。またアイツのマウントに耐えて

これから学校生活送るのかぁ~。」

エスカレートして耐えられなくなったら

先生に相談しなよ。全部話してあるから。

その“マウント”や“俺が1番優秀アピール”を

皆がどう思うかじゃない?」

「そもそも皆にどう思われているかなんて

わかっていないから、人を見下すんだよ。」

「ま、頑張って耐えたまえ(笑)低く

見られている方が面白いんじゃない?」

「うん。明日から更に俺を馬鹿にしたり

見下すだろうな。部活や学校中にまた

自分で触れ回るんじゃないか?」

「で、他の学年にもウザがられるんでしょ?」

「それもわかっていないと思う。」

「ま、好きに言わせておけば良いさ。」

「俺は沢山の友達と悲しみを分かち合うよ。

皆も先生も励ましてくれたし。」

「あはは。それが財産だよ♪とりあえず

リュック全部のポケットに消しゴム沢山

入れときな〜」

「めっちゃ入れとるわ(笑)」

 

 

何を言われようが

出てしまった結果は仕方無い。

 

小さな町なので

親子でポン助を超えたと触れ回れば

1日で町中に広がるだろう。

 

それで良い。

何処の高校に行くのか

周りの興味の対象から外れれば

行事で学校に行くのも

少しは楽になる。

 

ポン助より優秀だと

言われれば言われる程

こちらは

「周りが思っているよりポン助は

全然低いんだよ。」

と言っても

嘘だと言われなくなる。

 

優秀アピールをした後

本人が

その重圧や周りからの期待や羨望

妬み恨み嫉みや排除

そして好奇の視線にどれだけ晒され

どれだけ個人情報を抉られるか

成績の急降下や停滞期

受験直前期の殺伐とした空気

余裕が無くなって行く中での

クラスメイト達との軋轢

それらに耐え得るメンタルなのか

今となっては知る由も無い。

 

最初から欲しかった立ち位置ならば

全ての覚悟があるのだろう。

 

ならば好きなだけ言えば良い。

もう

あの頃のポン助では無いのだ。

 

「明日は早く帰って来るよ〜ん♪

夜の勉強時間増やしたんだ。2度と

あんな失敗はしないゼ!ま、不合格に

比べたらかすり傷レベルだけどね(笑)

俺、頭悪いから皆の100倍やらないと

点数取れないし、やるしか無いさ~♪」

「おう。頑張りな〜♪コピー欲しいの

あったらメモしといてね。」

「ラジャー!」

 

 

我が家は変わらず

通常運転。

 

模試の結果の上下など

どれだけ経験した事か。

 

下がったのなら上げれば良い。

ただそれだけ。

 

 

 

 

さあ

行こうか。