塾なし高校受験〜うちの田舎メソッド〜

2025年高校受験予定の中3息子、ポン助は中学受験残念組。進学塾も高校も無い町から1校のみの挑戦。しかしあと数問程度力及ばず、地元の公立中に進んだ。中学受験の内容も知らずに、事ある毎にネタにして馬鹿にする奴も居る。でも「楽しかった。僕は挑戦する事を止めない。」そう言い切った。常に仲間と明るく楽しく、全力で駆け抜ける田舎の中学生男子の日常。

思春期の裏事情

「頼も〜う!」

「何さ(笑)」

「塾テストの郵送お願いしま〜す。」

「OK。今日出して来るね♪」

「あと、帰って来たらやる問題集の

コピーもお願いします!」

「何周?」

「塾テストと範囲重複するから

とりあえずまた全科目通しで3周。

後から多分追加すると思うけど。」

「了解〜♪」

 

ポン助が部活に出た後

私はテスト形式の演習問題集を

大量にコピーしていた。

そして約束の時間になり

実家の家族を

隣町まで買い物に乗せて出掛けた。

 

ついでに郵便局で

ポン助のテストを郵送。

 

学校の学力テストと

期末テスト前の

塾テストなので

難易度的には最初が1番難しいだろう。

段々難易度が下がり

範囲も狭まるので

しっかり演習を重ねて行こう。

 

「この前、英語の時間にやったクイズ

めっちゃ楽しかったんだ〜♪」

「そうなんだ。良かったね。」

「班対抗みたいな感じでやってて

凄い盛り上がってた。俺の班に

英語得意な女子居たから助かった。

やっぱ流石だったよ♪」

「そっか。それ強力だね♪」

「アイツが何かチラチラこっち見て来て

気持ち悪い位めっちゃ意識してた。ま、

俺に対してはいつもの事なんだけどさ〜。

うちらが正解して自分が間違ってたら

『やっぱそっちか〜!俺だけはそっちだと

思ったんだよな〜!』とか、デカい声で

言ったりして(笑)でもそれってさ、

同じ班の人に失礼だよね。何回もやるから

周りは呆れて苦笑いしてたよ。放課後とか

『さっきの俺だけデキる奴アピール、

めっちゃキモくて痛かったよねww』って

案の定陰で皆に言われてたわ。」

「そうなんだ。それ誰にアピールしてたの?」

「知らんわ。そんなアピールされても

別に誰もトキメかねーし(笑)」

「あはは。確かに。」

「おかしなデキるアピールとか

勉強マウントなんていらないから

余計な一言でクラスの雰囲気悪くするの

やめてくれってみんな思ってる。」

「ま、関わらないのが1番さ。」

「だね。あーあ。何で俺小学校の時、

先輩にイジメられて弱ってたアイツを

全力で助けて守ったんだろ。あの頃から

俺の事見下して馬鹿にしてたんなら

先輩とケンカまでした俺、アホみてー。

ま、今はその先輩とも仲良しだけど♪」

「だよね〜。今は先輩と良い関係なら

それで良いじゃん。」

「恩を仇で返す実写版(笑)体感したわ。

ま、何も知らない小さい俺が、アイツを

助けたくて先輩に立ち向かったのは

本当に純粋な気持ちだったからさ。例え

アイツにとっては俺を利用しただけでも

俺は本気で守ろうと思ってやった事だし。

でも、親友だと思ってたのは俺だけで

アイツは俺を、腹の中で馬鹿にしながら

何かと便利に使ってただけって事さ。」

「うん。もう忘れよ。」

「うん。もう、本当にどーでもいい。」

 

相変わらずライバル視されて

常に意識されているみたいだが

1人のアンチに割く時間は無い。

 

ポン助は今

それ以外の全員や先生達と

中学校生活を楽しむ事に忙しい。

 

「ポン助聞いてくれよもー!

アイツ嫌味しか言わねーし」

「わかんないから聞いたのに

『何でこんなのも出来ないの?』って

『意味わかんない』って言われた(泣)」

「宿とか同じ班になりたくない」

「絶対一緒のグループにしないで」

「隣の席とかマジ無理」

「俺もアイツだけはNG」

「先輩、あの人の言ってる事

何かおかしくないですか?」

「ポン助が嫌う理由、全て納得したわ」

 

ほんの一部だが

周りから今まで聞こえて来たのは

こんな物では無い。

水面下でこれ程皆に嫌われて

それでも尚周りを見下し

人の気分を害する様な奴とは

無理して付き合う必要は無い。

もはや親友でも

友達でも何でも無いのだから。

 

ただ

ポン助が気を付けているのは

あまりにも皆が嫌っているので

誰かがキレた時に

一気にイジメに発展しない様に

キレた相手をフォローする事。

 

「俺も同じ気持ちだから相手にするな。」

「皆わかってるから同じ土俵に立つな。」

「生まれ持った性格なんてもう一生

変わらねーから、こっちが大人になって

卒業まで我慢しようゼ。」

 

こんな感じで

何とかやっているらしい。

あまりにも酷い時には

先生に相談したりする子も居るとの事。

 

残り約1年半なので

何とか上手くやって行こう。

 

度を超えた時にはまた

先生がぶった斬ってくれるから(笑)

 

ムカつく奴は

すれ違いざまに殴ったりして

ケンカに明け暮れていた

昭和のヤンキー世代には

考えられない程に

陰険なイジメ事件の多い時代だ。

 

被害者にも加害者にも

なりたくは無いし

関わりたくは無いので

ポン助の学校での話を聞きながら

アドバイスしたり

意識して行こうと思う。