「除雪俺やるよ。朝食頼みます!」
「了解!ありがと。気を付けてね。」
「朝から良い筋トレだゼ!」
まだ薄暗い早朝の山奥で
お互いのスマホの目覚ましに
びっくりして飛び起きる親子。
早速ポン助は除雪
私は朝食準備に入った。
主人は数日前から出張の為
連日ポン助と私が除雪をしている。
小型の除雪機は車庫にあるが
かなり古くて
修理不可の不具合もあり
主人でなければ操作出来ない。
危険な為
私とポン助は使用を禁止されており
広めの自宅周りを全て手動で除雪。
ポン助は
昨年くらいから
不調続きの私の体を心配して
自ら積極的に動いてくれるので
とても助かる。
実際にもう
体も大きくなり
私よりも力があるので
安心して任せられる。
スキーの為の筋トレになると言って
猛吹雪でも嫌がらずに
元気に除雪に出てくれる。
ポン助がスキーを始めた頃は
私も心配だったので
一緒にゲレンデに出て見学したり
動画を撮りながら並走したり
慣れるまで色々と手伝ったが
もう手を掛ける事は無い。
正直もう私の体が
言う事を聞かなくなって来た。
中学に上がるタイミングで
私は山には上がらないので
それ以外で手伝える事はしますと
一部の仲間や指導者には話してある。
それが気に入らないのか何なのか
『滑れるくせに動かない』等と
陰口を言う人も居るし
あからさまに嫌な態度で接して来たり
陰で言われている事を
親切に教えてくれる人も居る。
私が怪我をしたら
ポン助の送迎等にも支障が出るので
何を思われようが言われようが
理解して貰いたい人には話してある為
余計な事を話す気も
無理する気も一切無い。
そもそも自分の体調と
ポン助のサポートで精一杯なので
人の子の批判やダメ出しをしたり
他人の粗探しまでしている暇は無い。
“上位入賞”や“何位以内目標”
“新聞や広報に載る成績を出せ”など
最終結果でしか見てくれない親だと
子供は緊張やプレッシャーに潰され
それに打ち勝てなくなる。
「ダメだったらどうしよう。」
「目標達成されなかったら叱られる。」
「またダメだったら呆れられる。」
「どうせまた無理。」
等とマイナス思考になって行く。
逆に
何年も入賞出来なくても
「上位とのタイム縮まって来たね。」
「ライン取り良くなったよ。」
「緩斜面良かったよ。」
等と
努力の成果を褒めて
前向きな言葉をかけてあげると
子供はどんどん伸びて行く。
これは勉強面も同じだと思われ
我が家はどんなに結果が悪くとも
ポン助の努力の軌跡を認めて来た。
その上で
足りなかった部分を
今後の課題として
しっかり向き合って行こうと話し
一緒に計画を立てたりして来た。
中学最初の頃は
様々なやり方を試したが
現在は
ポン助に1番合ったやり方で定着し
結果もしっかり伴っているので
もう自由にさせている。
そして最近は
自分で工夫したり
小さな目標を掲げてクリアしながら
大きな目標に向けて歩んでいる。
競技スキーは
今シーズンで最後なので
感動を共有出来る仲間達と一緒に
全力で楽しんで貰いたい。
私も可能な範囲でサポートし
精一杯応援したいと思っている。
明日は友達と一緒に
自主練する約束をしているポン助。
早く寝て体調万全で行こう♪
シーズン券の写真も忘れずに
袋に入れて持たせなくちゃ。
真面目な顔の後ろに
ポン助の変顔バージョンも
こっそり入れておこうかな〜(笑)