塾なし高校受験〜うちの田舎メソッド〜

2025年高校受験予定の中3息子、ポン助。進学塾も高校も無い町で、夢に向かって邁進中。中受残念組だろうが検定に落ちようが「僕は挑戦を止めない。」それでいい。常に仲間と明るく楽しく、全力で駆け抜ける田舎の中学生男子の日常。

学習塾

市街地区まで約10kmかかる我が家。

ヒグマの住む地帯から

エゾ鹿多発地帯を通過し

キタキツネの楽園へ

そしてカモメの舞う海沿いの国道へ

海岸に出ると

美しい日本海を眺めながら

走る事が出来る。

海が荒れていると

国道まで波が上がるので

困ってしまうが

晴れた日は天売島や焼尻島

利尻島まで見える。


市街地区には

高校受験対策をメインにしている

個人の学習塾が数件あるらしい。

国道まで出られたら

市街地区まで行かずとも

5キロ圏内に1軒

お寺で教えている方も居るらしい。

しかし

部活にも入りたいポン助。

秋までは自転車で通えるが

冬はスキー練習もあるし

道路の除雪があまり来ないので

徒歩を余儀無くされる事になる。

いやそれは命に関わるので無理として

冬の送迎は危険且つ困難だ。

それなら最初から

時間を自由にカスタマイズ出来る

通信講座の方が良い。

友達や先輩後輩と同じ塾になって

仲良くなるのは良いが

逆に自分の勉強が捗らない事もある。

多感な思春期突入だけに

恋で夢や進路が大きく変わる子も

かなり居るだろう。

まあ

ポン助にはそんな心配は皆無だ…

彼女が出来ても夢がブレる事は無いと

自分で宣言していた(笑)


進路や学力の違う子と

学年が同じだからと

足並みを揃えさせられては

逆に自由人ポン助は苦痛だろう。


そもそもすでに

1日入学で中学校に行った際に

数学を担当して下さった先生が

ポン助ともう一人の友達の学力に

脱帽していたと

中学生の姪が言っていた。

「本当にヤバかったって先生言ってたよ〜。

だから私とポン助を比べないで下さいねって

お願いしておいたの(笑)」



ポン助に聞いてみた。


1日入学での数学の時間に

算数が得意な子と苦手な子に分かれて

得意なグループに入ったらしく

そこで配られたのは

数列(規則性)のプリントだった。

皆が苦戦する中

ポン助ともう一人の中学受験コンビは

勿論全て秒で解いたらしい…

そしてプリントの後半の

少し難しい問題について

先生が解説すると

ポン助とその友達は同時に

「これ、フィボナッチだ。」

と言って更に先生を驚愕させたらしい。


フィボナッチ数列…

公立高校普通科卒の私は

確か高校の数Bでやった記憶…


しかし中学受験組は

4年生で履修済みなのである。


「君達はどんなレベルの勉強をして来たの?」

と中学受験の学習内容について

少し突っ込んで聞かれたみたいだった。

確かにそうなるだろう。

これから教える予定の

中学範囲を凌駕している可能性のある

そんな生徒が

この田舎の小人数学級に2人も来るのだ。


「でも落ちたのでここに居ます。」


潔く答えたポン助。

友達も頷いていたらしい。


おそらく入学後

中学で受ける定期テストは

先生方からの挑戦状となるだろう。

あまり反感を持たれない様に

何とか上手くやって貰いたいと

願うばかりだった。


また友達と一緒に

楽しく模試や全国テストに挑戦しよう。

同じ立場の二人で

さらなる高みを目指して

高校受験や大学受験でリベンジしよう。


とりあえず今は

学習塾は必要無いかなと

ポン助と話した。


学習習慣の定着と

自己管理は全て出来ている。

小学校終了現時点の学習で

躓いている所は無い。


それだけで充分だろう。

時間の制約無く

自由にのびのびと楽しく

中学生になろう。


さあ行こうか

鳴り物入りでもヤバい奴でも何でもいい

言いたい様に何とでも言えばいい。

全て褒め言葉と受け取ろう。


「でも僕は落ちたんですけどね〜(笑)」


まるでお笑い芸人の様に

自分でネタにし始めたポン助。


もう大丈夫だろう。


いっぱい泣いて

悔しい気持ちを力に変えた。


どん底から這い上がり

自力で立ち上がり

また走り出したらもう無敵だ。


「好きな様にやりなさい。」


ほぼ◎の通知表と

卒業アルバムを眺めながら

笑顔で今日も1日を終えた。


卒業式に着る制服に

ウキウキしながら

眠りにつくポン助。


楽しみだね。

お疲れ様

おやすみ。