塾なし高校受験〜うちの田舎メソッド〜

2025年高校受験予定の中3息子、ポン助は中学受験残念組。進学塾も高校も無い町から1校のみの挑戦。しかしあと数問程度力及ばず、地元の公立中に進んだ。中学受験の内容も知らずに、事ある毎にネタにして馬鹿にする奴も居る。でも「楽しかった。僕は挑戦する事を止めない。」そう言い切った。常に仲間と明るく楽しく、全力で駆け抜ける田舎の中学生男子の日常。

卒業とシーズン終了

小学校を無事に卒業したポン助。

とても良い式だった。


小学校は

ほぼ同じメンバーがそのまま

地元の中学校に進むので

あまり変化は無いだろう。

主人も参加出来たので

親子で写真撮影したりした。


そして

レーシングチームの

2021ー2022シーズンの

活動も終了した。


中学受験に失敗してからの

スキーシーズンスタートだったので

チーム練習には遅れて合流したポン助。

不合格に加えて

親友だと思っていた子の裏切り等

奈落の底に落ちかけていた気持ちは

最高のスキー仲間達に救われながら

何とか立て直した。

所属チームは幾つかに分かれるが

同じホームゲレンデで練習している

先輩後輩達がポン助に群がる。

「待ちくたびれたよ〜」

「お前がいねーと冬が始まんねぇわ」

「会いたかった〜」

笑顔で仲間達の輪の中に入り

ハグされたり絡み合ったり

雪の中で揉みくちゃにされていたポン助。

足には4歳の幼児アルペン女子まで

ぎゅっと抱きついていた。


そんな大好きなアルペン仲間達も皆

ゴーグルをして

1人ずつ急斜面のスタート地点に立つと

全員目の色が変わる。

その集中力たるや

幼児でも鬼気迫る顔つきになる。

大人でも怯む絶壁の様な斜面に

様々な間隔で立てられたポールを

猛烈な速さでターンしてくぐり抜けて行く。

小学生なら

アルペンデビューしてから

初日か数日以内に

ハの字のプルークボーゲンの滑りでは無くなる。

実際に姪は

デビューの日の朝はハの字だったが

帰りにはもう二の字になり

パラレルターンをマスターしていた。

そしてカービングターンをマスターすると

一気にスピード感が増す。

1日の滑走本数が

スキー学習の比では無いので当然だろう。


一瞬でも気を抜けば

大幅にタイムロスしたり

コントロールミスをしたり

斜面の凹凸に足を取られると

制御不能でクラッシュしたりする。

転倒すると板が外れて

コース外に吹き飛ぶ事もある。

そうなれば骨の1本や2本

覚悟しなければならない。

頑丈なヘルメットは必須で

アルペンスーツの中には皆

亀の甲羅の様な脊椎ガードを

背負っている。

ポン助は今まで

スキーでの大怪我は無いが

サッカーで腕を骨折した事はある。



サッカーは最初から

重い喘息で体力が無く

かかりつけ医には渋られたが

絶対に無理はさせない理由で許可され

試合もハーフしか出られなかった。

土のグラウンドでは発作を起こすし

表向きは無理するなよと言っても

デカいだけで使えないと

陰口を言われて来たのは知っている。

同じメンバーが上がる中学でも

ポン助は特に必要な人材では無いだろう。

それでも体力の限界まで

酸欠で汗だくになりながら全力で走り

試合でシュートを決めた事もあった。

私も発作の時の吸入や

携帯用の酸素缶を

いつも鞄に入れて応援して来た。

学校以外ではもう関わりたくも無い

受験失敗を笑った奴も居るので

中学ではサッカーはもうやらないが

何か部活には入りたいと言っている。


6年間のサッカー生活は終了だが

冬のスキーは楽しく継続する。

夏の部活とスキー部は

掛け持ちOKなのだ。

寒暖差さえ気を付ければ

環境的にスキー場の方が良い。

ゲレンデには天敵の砂埃や花粉は無く

個人競技なので

体が弱くとも仲間に迷惑はかからない。

1本のコース練習は秒で滑り下りる。

そのため

体力はサッカーよりも消耗しない。

大怪我のリスクはスキーの方が高いが

それは最初から覚悟の上だ。

仲間が怪我をして

運ばれる瞬間は

何度も見て来たので

滑る時の集中力は物凄いだろう。


それでも楽しい。

楽しいから滑る。

急斜面の恐怖が

いつしか風を切る爽快感に変わる。

タイムを縮める達成感に変わる。

アルペンスキーをやっている子は

大なり小なり皆同じ感覚だろう。



そしてシーズン戦績は

地方大会メインだが

6戦中5回入賞を果たし

本人は満足している。

心残りは

一回くらい優勝したかったとの事。

来シーズンに向けてまた

しっかり体を作って行こう。


夏の自主トレに使う

ローラーブレードのチェックと

ストックの先に付けるゴムも

少し増やしておこうかな。


春休みは友達と遊ぶ約束もしているし

お泊り会も予定している。

心を許せる友達と

楽しい思い出を沢山作ろう。

そして次の舞台となる中学校で

色々な事に挑戦しながら

また一歩ずつ成長して行こう。


ポン助へ

中学の制服似合ってたよ。

久々にゆっくりしながら

中学入学準備をしようね。


6年間お疲れ様でした。

卒業おめでとう!!!