塾なし高校受験〜うちの田舎メソッド〜

2025年高校受験予定の中3息子、ポン助。進学塾も高校も無い町で、夢に向かって邁進中。中受残念組だろうが検定に落ちようが「僕は挑戦を止めない。」それでいい。常に仲間と明るく楽しく、全力で駆け抜ける田舎の中学生男子の日常。

中3・伝えたい事

「仮原稿出来たー!聞いて聞いて〜♪」

「速っ!いいよ〜。」

 

少年の主張の原稿を

PCで猛スピードで入力し

1時間もせずに完成。

 

昭和〜平成時代に学生だった母は

あまりの速さに驚いていた。

 

現代は入力して完成したら即印刷。

手直しも簡単に出来る。

 

昔の様に

手の小指側を真っ黒にして

400字詰の原稿用紙に

何度も書いては消したりなど

しないらしい。

 

遠い記憶を辿れば

推敲の度に何度も原稿を書き直し

汚くなった原稿を見ながら

清書の原稿用紙に書き写して

仕上げていた。

 

「うん、良いんじゃない?」

「良かった〜。実は言いたい事ありすぎて

規定の文字数や時間超えない様にまとめるの

大変だったんだ〜」

「後は先生に見せて、細部のチェックとか

して貰うんだよ。」

「ラジャー♪」

 

テーマは自分の将来の夢について

色々と掘り下げてみたとの事。

 

ポン助の夢は

小学校低学年の時から

ずっと変わらない。

 

そしてその夢を叶える為

必須条件となる

“勉強”からは

絶対に逃げたりはせず

時には自分に負荷をかけながら

常に真正面から向き合って来た。

 

しかし

どんなに素晴らしい原稿が書けても

それを大勢の前で力強く発表出来なければ

聞き手には何も伝わらない。

 

原稿の内容のみならず

声のトーンや抑揚

表情や目線や立ち姿

そして

会場に呑まれず

逆に全てを惹き付ける様な

圧倒的なオーラを放ち

自分の言いたい事を

限られた時間の中で

全て語り尽くせるか

そして

その全ての時間を

楽しむ事が出来るかが試される。

 

コロナ前に何度か

少年の主張大会に足を運んだが

あの時の先輩達の様に

果たしてポン助もやれるのだろうか?

 

幸いポン助は

人前で話す事に関しては

幼い頃から抵抗が無いので

その辺は大丈夫だろう。

“緊張”よりも“楽しい”が勝てば

何も怖くは無い。

 

一人一人を見渡し

自分の意見を臆さず伝える。

遠くの一人まで目を見て伝える。

 

その経験は

これからの人生に必ず

大きな自信をもたらすだろう。

 

出ろと言われたから仕方無く出たとか

入賞にこだわるとか

知名度を上げたいだとか

内申点を稼ぎたいだとか

親の地位や世間体の為だとか

別にそんな事はどうでもいい。

ポン助には

一切関係の無い話だ。

 

ただ先生に頼まれて

自分の他にやりたいと言う子が

たまたま居なかったので承諾しただけ。

 

「丁度、言いたい事も結構あったしね♪」

 

そんなスタイルだ。

 

確かに

高校受験に向けて

この中3の1学期の期末テストは

とても重要になって来る。

 

そんな状況で

テスト勉強に加えて

原稿作りと暗記

発表の練習など

大幅に時間が奪われてしまう為

正直そんな暇は無いと言うのが

大多数の受験生の本音だろう。

 

恐らく他にも

何人か候補が居て

上記を理由に断られたりして

ポン助に回って来たのかも知れない。

 

「でもさ〜、もし誰かが断ってから

俺に回って来たとしたら多分

他人の捨てたチャンスを俺が拾ったって事。

それって凄いラッキーって思ったから

即“やります”って言ったんだ〜♪」

 

相変わらずのポジティブ思考炸裂で

今日もお気に入りの問題集を

嬉々と解いている。

 

「そう言えば数検いつだっけ?」

「来月の半ば過ぎだったはず」

「帰りに映画見たいんだけど良い?」

「来ると思った。もう前売り予約済み♪」

「やったー!楽しみだ〜!!」

 

大好きなシリーズの映画を

ずっと前から楽しみにしていた。

 

もしポン助が

主人公と同じ時代に生きていたら

きっと一緒に

「天下の大将軍になる」とか言って

敵に一撃でやられているだろう(笑)

 

その時代から

ずっと先の未来の

この現代に生まれた事に感謝して

ポン助はここで

今を全力で楽しみながら生きて

揺るぎない夢を追い続けようか。

 

誰に何を言われても

笑われても見下されても馬鹿にされても

諦めずに突き進む所だけは

あの主人公にも

絶対に負けていないから。

 

そんな想いの全てを

本番では全力でぶつけたら良い。

全力で語り尽くせば良い。

 

成功とか

失敗なんて

いちいち気にする必要は無い。

 

言い切った後の

晴れやかな笑顔だけを楽しみに

私はただ

信じて応援するだけだ。

 

Fight!