「このみかん美味い!」
「時期だね〜♪」
北国の北海道では
店頭で購入するしか出来ない
大好物のみかんを頬張るポン助。
予定していた2学期のテストが
全て終了した。
最近は球技大会に向けて
放課後に町の体育館に集まり
クラス練習を行っている。
部活引退後は
久々に皆と楽しく過ごしており
開放感に満ち溢れている。
本格的な寒さの到来と共に
日毎に雪が積もり
いよいよ根雪になりそうだ。
「ありの〜ままの〜姿見せるの〜よ〜♪
未知の旅へ〜♪」
「1と2の歌混ざってるし(笑)」
ベランダのフードに出て
自宅周りの白銀の景色を眺め
ご機嫌で熱唱する中3男子。
気分はもはや雪の女王(笑)
「デカい姫、風邪引くよー!もう入りな〜!」
「少〜しも寒くないわ〜♪」
「ギャハハハ!キメ顔いいから!」
物心ついた頃から
雪が積もると
いつもテンションMAXのポン助。
例年この時期は
オープンした大型スキーリゾートへ
チームで乗り込み初滑りを満喫する。
しかし
昨冬卒団した為
今シーズンはスキー学習のみ。
地元のスキー場の
シーズン券を買わないのは
10年振りになるだろう。
「うおっ!思ったより良かった♪」
「良かったね。」
「もっと撃沈したかと思ってた〜!」
本日第4回道コン総合資料が到着。
自己採点よりは良かったらしく
ご機嫌なポン助。
「でもまだまだ上げて行きたい。冬休みは
全集中猛攻行きます!!」
「頑張って〜♪あっ!数検の結果来たよ!」
「いや、ムズかったから落ちた。」
「そうでもないよ。一次受かってるし。
二次もあと1問くらいだったみたい。」
「えっ!?マジ?やったー!!」
「マジ♪二次頑張って〜♪」
数学検定準2級
1次 計算技能検定合格証が到着した。
完全合格とは行かなかったが
それでも嬉しいポン助。
今までは
学校の勉強や行事と部活とスキー
&
英検や漢検や直近の数検
&
道コンや塾模試など
大量に同時進行したり
全て両立しながらやって来た。
しかし
これからは
高校受験勉強に全振りする。
ポン助曰く
“全集中猛攻”らしい。
果たしてどこまで行けるやら。
「小6の自分に負けてらんないしね♪」
2度目の受験生。
3年前の今頃はもう
過去問フルスロットル状態で
完全に自走していた。
直前期の全ての判定模試で
志望校は合格圏内に入っていた。
しかし
そこからの悪夢。
本番で気を抜いた訳では無い。
間違い無く
最後まで全力で駆け抜けた。
全て出し尽くしても
報われなかった現実。
受験当日には
本当に何が起こるかわからないのだ。
普通に生活して
普通に小学校を卒業して
普通にそのまま中学生になって
勉強なんて二の次で
友達と好きなだけ遊んだりゲームしたり
自由に恋愛を謳歌したり
それが当たり前の毎日で
夢なんかまだ持たずに
のほほんと楽しく生きていたら
あんなにも
傷付く事なんて無かった。
傷付けられる事なんて無かった。
『でも絶対に諦めない。』
『挑戦する事を止めない。』
腐らず
折れなかった心の幹は
あれから一周りも二周りも太くなり
揺るぎ無い夢をどっしりと支えている。
この根幹さえあれば
その上で
どれだけ失敗しようが怖くない。
「挑戦しない選択肢は無いです。
楽に受かりそうな安全校ばかり選んで
上を見ないなんてありえない。」
三者面談でそう言い切ったポン助。
同級生の地方進学組は
数名同じ街の進学校や
スポーツ強豪校を目指しているらしい。
実際にポン助も
同じ街の進学校の合格判定は
模試の度に毎回入れているが
中1の時から変わらず
高い数値を叩き出している。
「絶対受かりそうとか、友達が行くからとか
そんな理由で行きたいとは思わない。だって
どんなに誘われても、自分が行きたい場所に
行きたいから。」
流されない
ブレない
揺らがない
我が道を行き過ぎて
かなりのクセ強男子ポン助。
「今の楽しみ?冬休みの冬期講習かな?」
それを真面目に答えても
冗談にしか聞こえないが
ポン助は本気で答えている。
ま
それでも良いさ。
変な奴扱いされるのも慣れたし
それもあと少しだ。
第4回道コン
上位10%以内
第一志望者内順位
5%枠内
まだまだ上げたいポン助。
次は1月の道コンに
照準を絞った様子。
とりあえず
数検二次はゆっくり
受験勉強が一段落したら
気長に挑戦しようか♪