「ただいま。」
「おかえり〜」
「頭が痛い。」
「どうした?ぶつけた?」
「いや、何かガンガンする。」
「熱計って。」
「36.5℃」
「熱無いし(笑)とりあえず着替えて
寝ようか。」
「寒い。」
先週のポン助
絶不調で帰宅。
いつもの如くふざける元気も無かった。
「37.5℃」
「ゲッ!ヤバいね。」
そしてその日の夕食頃より発熱。
「38.6℃」
「解熱剤飲んで冷やして寝ようか。」
ポン助完全にダウン。
周りに感染者は誰も居ないので
気管支喘息発作復帰直後の
体力が落ちた所に
大会の人混みで
何か貰って来てしまった。
ポン助は
アルコールアレルギーもあり
消毒後の箇所に気付かず触れてしまうと
手が火傷したみたいに腫れ上がる。
爛れて皮が剥けて激痛に襲われ
何度も軟膏のお世話になって来た。
手をかざすと消毒液が吹き出すタイプの
自動噴出器の近くで
他人の勢い良く出たアルコールが手にかかり
何度か被害を受けた事もある。
その為ポン助の感染防止策は
アルコール以外の商品も常備し
持ち歩いてはいたが
ほぼ手洗いのみ。
そうして今まで逃げ続けて来たが
ここに来て初のCOV陽性。
気管支喘息が重いので数日怯えたが
6回のワクチン接種が威力を発揮し
重症化せずに済んだ。
今の体力の落ちた状態で
初期の緊急事態宣言の頃に感染していたら
間違いなく入院していただろう。
「やだ〜また休みたくね〜」
「陽性出ちゃってるから無理。」
「あああ〜俺、最弱だ〜」
観念して1週間しっかり休んだ。
一緒に大会に出場していた
仲良しのスキー仲間からもLINEが来て
どうやら同じタイミングで発熱。
しかしそちらは
COVでは無くFul-Bだったらしい。
布団の中でまた
LINE経由で高熱対決をしたり
スキー動画ばかり見ては
「早く滑りてー!」
などと叫んでいた。
調子が良くなると
PCで学校の授業にONLINE参加したり
時間を計って塾模試の勉強。
空き時間には
スマホのタイマーを使用して
ルービックキューブ6面の
タイムトライアルをして遊んでいた。
「やったー!40秒!最高記録達成!
次は30秒に挑戦だ!!」
「良かったね。でもそろそろ寝てよ~」
「了解!あっそうだ!中古で軽めのスキー靴
もう一足欲しいんだよね。レース用は
重いからさ。オールラウンド用。」
「OK。春スキーに間に合う様に探すわ。」
「お願いします!スキー学習用の板も
かなり短くなったから、出来ればそっちも
中古で次の冬までにお願いします!」
「靴はサイズがサイズだからね。
短くなった板は、お母さんが乗るわ(笑)
オフシーズンに沢山出品あるから
ゆっくり探すよ♪」
楽しみを増やして
モチベーションを上げて行こうか。
ポン助のJr.アルペンスキーヤー生活は
もうすぐ終わりを迎えるが
スキーを完全に辞めるつもりは無い。
ホームのスキー場や
シーズンの滑走日数が変わっても
そのうちまた
何処かの山で動き出すだろう。
『芸は身を助ける』の如く
今まで培って来たスキー技術に
必ず救われる日が来る。
我が子を上げる為に
邪魔なポン助を潰しておきたい大人に
どれだけ酷い言葉を言われても
アンチにどれ程笑われ見下されても
所詮この狭い田舎の世界だけの話。
あれこれ言う奴程外では戦えない。
小さな王国の中でふんぞり返り
周りに一生陰で苦笑されていれば良い。
そんなのに振り回される程
ポン助は暇では無い。
何だかんだと言われようが
将来的に必要となる
スキー技術を証明するアイテムは
小学生のうちに揃えたし
リスペクトし合える仲間達や
辛い時ポン助を全力で守ってくれた
心から信頼出来る指導者達。
地域や学年を超越した繋がりも
沢山手に入れたから
次の目標に向けて準備して行こう。
体は最弱でも
メンタルと自己肯定感はすでに
最強に仕上がっている。
今のポン助が怖い物は
目に見えないウイルスくらいだろう(笑)
さ
早く完全復活して
また皆の待つ山に戻ろう
雪があるうちは
全力で楽しまなくちゃね♪